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求められる。

 

?A福祉サービスを含めたモビリティの確保に関する課題
高齢者、障害者に配慮したシステムや、福祉サービスと連携の取れた対応と、併せて生活路線の確保(スクールバス等の有効活用)が求められる。

 

?B環境負荷の軽減等に関する課題
環境に与える影響の軽減が求められる。

 

?C総論的課題
公共交通体系における既存の一般バスとの機能分担と、バス事業者、市町村等、住民による緻密な連携、およびバス事業者へのインセンティブと、コミュニティバスの魅力向上が求められる。

 

5. コミュニティバスを導入し維持するための推進方策

 

検討結果を踏まえ、今後コミュニティバスの導入維持を図るための推進方策を次のように整理した。

 

(l)バス事業者の新たな乗合バス事業の展開
運行形態の見直しとしては、きめ細かなサービスの実施と、運賃の低廉化をはかる。経営改善に関しては、人件費の削減を行う。車両の改善に関しては、小型車両の活用とバリアフリーの推進、そして車両デザイン等の工夫を行う。

 

(2)市町村の積極的対応コミュニティバス必要路線の位置付けを行い、コミュニティバスの導入計画を策定し、バス事業者と市町村等の密な連携をはかる。そして走行環境を改善し、併せて需要の開拓と確保をはかり、スクールバスや福祉バスの有効活用を行う。また環境問題や省エネルギー問題への取り組みを行う。

 

(3)住民の参加と支援コミュニティバスに対する意識の向上をはかり、円滑な運行を確保し、併せてバストラストの推進を行う。

 

(4)住民と一体となった魅力づくりのための方策
ボランティア等との連携をはかり、地域コミュニティ形成を支援し、併せて住民がコミュニティバスを認知するためのイベント開催を行う。

 

(5)国、都道府県の役割
先進事例の紹介と運行ノウハウの研修を行い、財源確保のための調整や、アドバイザーの活用を行う。

 

報告書名:
「コミュニティバスの今後の推進方策に関する調査報告書」(資料番号080968)
A4版

 

報告書目次
序. 調査の目的と方法
1. 平成7年度調査の概要
2. コミュニティバス実験走行の概要
3. コミュニティバスの特性
4. コミュニティバスの必要性とあり方
5. コミュニティバスをとりまく問題及び課題の整理
6. コミュニティバスの導入・維持を図るための推進方策

 

参考資料
1. 滝川市実験走行の輸送実績
2. 滝川市実験走行に伴う各種調査結果

 

【担当者名:和平好弘、吉富 実】

 

【本調査研究は、日本財団の補助金を受けて実施したものである。】

 

 

 

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